サム・グラックスバーグという科学者がロウソクの問題を用い、ある実験を行った。
この実験ではインセンティブの力がわかる。
彼は参加者を集め
「この問題をどれくらい早く解けるか時計で計ります」と説明した。
1つのグループには、
「この種の問題を解くのに一般にどれくらい時間がかかるのか平均時間を知りたいのだ」といいます。
もう一つのグループには報酬を提示します。
「上位25%の人には5ドルお渡しします。1番になった人には20ドル差し上げます」
これは数分の作業でもらえる金額としては、十分なモチベーションになります。
どちらのグループが早かったでしょうか?
答えは後者のグループが平均で、3分半余計にかかりました。
3分半遅かったのです。
人々により良く働いてもらおうと思ったら、報酬を出せばいい。
ボーナスにコミッション、インセンティブを与えるのです。ビジネスの世界はそうやっています。
しかしここでは結果が違いました。
思考は鈍く、クリエイティビティは阻害されたのです。
この成功報酬的な動機付けーIf Then式
(「これをしたらこれが貰える」)は、状況によっては機能します。
しかし多くの作業ではうまくいかず、時には害にすらなります。
どう人を動機付けどう人を割り当てるかという問題は、アメとムチ(外的動機付け)に頼っています。
たしかに20世紀的な作業には有効です。
しかし21世紀的な作業には機械的なご褒美と罰というアプローチは機能せず、害になります。
続く。
【参照】
YouTube動画
ダニエル・ピンク「やる気に関する驚きの科学」
で検索!